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地米を使った酒造り
第6話

地米を使った酒造り

地酒とは何か? 地酒としての価値とは何か? と考えた時に、やはり米も極力、地元産にこだわりたいなと考えました。
今は流通の発達した時代ですから、手に入れようと思えば、兵庫県産山田錦や雄町、新潟産五百万石など良いといわれる米は手に入ると思います。
しかし地酒である限りは、地の材料をつくして、それでなければ出せないような味を出す事こそ価値があると思います。

長野県産の指定酒造好適米は現在、4種類。美山錦、しらかば錦、ひとごこち、金紋錦です。当蔵では今期の造りでは、美山錦、しらかば錦、金紋錦を使用、100%県内産酒造好適米を使用ということになりました。
   

*地米についてのお話を更新してアップしました。こちらも合わせてご覧ください。
第12話「地米を使った酒造り その2」

特に、金紋錦に関しては当蔵のまさしく地元である木島平村のみで栽培されている希少品種で、入手困難な限定流通米だったのですが、交渉の末、昨年から安定的に確保できる見込みとなった酒米です。このお米で造ったお酒は本当の地元産の地酒といっていいと思います。

現在、美山錦、しらかば錦に関しては長野県産では有りますが、残念ながら本当の地元産というところまでは至っておりません。これらについても、一部、地元JAさんらと協力して、さらに地元で酒造好適米を栽培しようと計画中です。

昔は夢のような話かと思っていましたが、地元酒米の話が上記のように進んできております。地元の田園風景の中で実ったお米で酒を造るということは、蔵元にとってとてもロマンを感じることなのです。

(専務 田中隆太)